胆石(たんせき)とは、肝臓から分泌される胆汁(たんじゅう)が固まって胆嚢(たんのう)や胆管などに溜まってしまうものの総称です。
胆石ができる場所によって名称が変わり、胆管にできるものは胆管結石、胆嚢にできるものが胆嚢結石、そして肝臓内にできるものは肝内結石と呼ばれます。
主に胆石は胆管結石と胆嚢結石のことを指します。
胆石のほとんどは胆嚢でできます。最初は小さな結晶ですが、徐々に成長して次第に大きくなります。胆管結石のほとんどは胆嚢にできた結石が胆管に移動したものです。
胆石が胆嚢にとどまっている状態では、多くは長期間何の症状も起こりません。
これを無症状胆石と言います。
胆石持ちの人のほとんどが無症状胆石で、人間ドックなどで発見されることが多く、胆石の症状が現れる人は胆石持ちの1〜3%です。
無症状の場合は、長い間胆石に気付かずにいて、高齢になると無症状胆石持ちの2〜3%が胆嚢がんや胆管がんになると言われています。
症状を伴う胆石は胆石症と言われ、大部分が胆嚢から胆管に移動した胆石によって起こります。
胆石が小さければ、胆管内を通って何の障害も起こさずに小腸に排泄されるか、胆汁の流れを妨げたり痛みを起こすこともなく胆管内に留まります。
しかし、胆石が成長して胆嚢の出口や胆嚢管(胆嚢と総胆管を結ぶ管)を塞いでしまうと、主にみぞおちや右脇腹の周期性のある痛み(胆石仙痛)や、背中の痛みや張り、腰痛や肩こり、大量の汗が出るなどの症状を起こします。
ただし、痛みは長時間続くことはないので、一般的な腹痛と勘違いされることが多いです。
また、胆石により胆管が閉塞してそこに細菌が感染すると、炎症を起こして高熱が出ることもあります。
肝臓から流れてくる胆汁が胆石によって堰き止められてしまうので、目や皮膚が黄色に変色する黄疸症状もよく見られます。
胆石症の合併症には、肝膿症(肝臓に感染による膿がたまった状態)や、細菌性胆管炎などがあり、細菌性胆管炎になると細菌が血流によって全身に広がり、敗血症など死のリスクにさらされます。
胆石が膵管(膵臓〔すいぞう〕と総胆管を結ぶ管)との合流部を防ぐと、膵臓の炎症(膵炎)を起こすこともあります。
また、胆嚢内にできた大きな胆石が胆嚢壁を突き破り、小腸内に入り込むことによって腸閉塞(胆石性イレウス)を起こすことがあり、高齢者に多く見られます。