胆嚢(たんのう)は、右上腹部・肝臓の後ろに位置し、肝臓と十二指腸を繋ぐ胆管の途中にある袋状の臓器です。
胆嚢は肝臓から分泌される胆汁を一時貯めておく働きをしています。
胆汁は、老化赤血球代謝産物であるビリルビンやコレステロール、胆汁酸などからできており、食後に胆嚢から十二指腸に排出され、コレステロールなどの消化を助けます。
また、便が茶色なのは胆汁と混ざるためです。
胆嚢がんは、胆嚢および胆管と胆嚢を結ぶ胆嚢管にできるがんです。
胆嚢がんの初期には、合併する胆石症や胆嚢炎による腹痛や発熱などの症状が現れることがあっても、がん自体による症状はほとんどありません。
しかし、がんが進行して、胆管や肝臓、十二指腸など他の臓器に浸潤すると、その程度によりいくつかの症状が現れます。
【胆嚢がんの症状】
腹痛(ふくつう)
最もよくみられる症状で、上腹部や右の肋骨の下あたりに鈍痛が現れます。
胆石を合併していれば、周期的な強い痛みや、背中にかけて痛みが生じることもあります。
黄疸(おうだん)
がんが進行し、胆汁の通り道である胆管が閉塞すると、胆汁がうっ滞し血管内に逆流することで黄疸症状が現れます(閉塞性黄疸)。
通常は進行がんにみられます。
また、黄疸とともに皮膚の痒みが現れる場合もあります。
その他にも、胆管の閉塞により白色便やビリルビン尿(黄疸尿)といった症状も現れます。
腹部腫瘤(しゅりゅう)
右の肋骨の下に腫瘤として胆嚢を触れる場合があります。
黄疸がある場合には、肥大した肝臓の一部を触れることもあります。
胆嚢がんと胆管がんを合わせて胆道がんと呼びます。日本では胆嚢がんで1年間に6,000人以上が亡くなります。60才台に最も多く、男女比では1:2か1:3で女性の方が多いです。