喉頭は、のどぼとけに位置する気管で、声帯を振動させて声をだす発声機能と、食べ物が気管内への流入するのを防ぐ誤嚥防止機能があります。
喉頭にできるがんを総称して喉頭がんと言いますが、喉頭がんは声帯に発生する声門がんと、声門の上部にできる声門上がん、声門の下部にできる声門下がんの3つに分けられます。
喉頭がんの中では、声門がんの発生率が60〜65%と一番多く、次が声門上がんで30〜35%、声門下がんは1〜2%と極めてまれです。
発生率は10万人に3人くらいで、60才以上の患者が多く、男女比は10:1と圧倒的に男性が多いという特徴があります。
【声門がんの症状】
声門がんの典型的な症状は、声がれ(嗄声:させい)です。
風邪をひいてもいないのに、長期にわたって声枯れする場合は、声門がんを疑ってみる必要があります。
がんが進行すると、声枯れがひどくなり、声門が狭くなって呼吸困難や血痰などの症状が現れます。
【声門上がんの症状】
声門上がんの初期症状は、食べ物を飲み込んだときに痛みや違和感です。
がんが声帯まで広がるとやはり声がれが起こります。
また、声門上がんは早期に頸部リンパ節に転移しやすく、リンパ節の腫れによって発見されることも多いです。
【声門下がんの症状】
声門下がんは、初期には自覚症状がほとんどありません。
声がれや血痰などの症状が出るときは、がんがかなり広がった状態です。
喉頭がんは、全体的な治癒率が70%と頭頸部のがんの中では最も高く、早期に発見できれば、声帯を失うことなく治療することが可能です。
進行がんになると喉頭の摘出手術が必要になり、声を失ってしまうこともあります。
しかし、声帯を失っても、食道を利用した発生法(食道発声法)や、パイプ式人口喉頭や電気人工喉頭など、器具を使った発声法がありますので、リハビリでこれらの発声法をマスターすれば、会話をすることは可能です。