血圧は年齢とともに高くなります。
これは血管が老化により弾力性を失うためで、生理的変化であるといえます。
一般に女性は同年男性より5〜10mmHgぐらい低めです。
高血圧症には大きく分けて2種類あります。
ひとつは本態性高血圧症(1次性高血圧症)で高血圧症の90%以上を占めます。
遺伝など素質的因子や生活習慣・環境因子(食塩の取りすぎ、肥満、ストレス、過労など)が影響していると言われていますが、はっきりとした原因は分かっていません。
もうひとつは2次性高血圧症で、腎臓病(腎性高血圧)や、副腎や甲状腺などの内分泌異常によって起こるもので、若年層に多いのはこちらです。
原因が分かっているので、治療により治癒することができます。
問題なのは本態性高血圧症(1次性高血圧症)ですが、いくつかの要因が考えられます。
【血管の抵抗性】
血管に動脈硬化が起きていると、血液がスムーズに流れず血圧が上がります。
動脈硬化とは、血液中のコレステロールなどの脂質が血管壁に付着するなどして、動脈の内腔が狭くなったり弾力性が低下した状態のことを言い、動脈だけでなく抹消の細い血管でも起こります。
【循環血液量】
塩分を取りすぎると血液中のナトリウム量が増えます。
そうなると、それを薄めようとして血管壁から水分が血液中に引き込まれるため、血液の全体量が増えてしまい血圧が高くなります。
また、ナトリウムは血管を収縮させる作用があります。
したがって、恒常的に塩分を取りすぎていたり、腎臓で余分なナトリウムを排泄できなければ高血圧になります。
体が必要としているナトリウム量は1日1gと言われています。
1gでしたら食品中に含まれているものだけで十分足りてしまいます。
つまり、調味料として摂取している塩分は、本来余分なものなのです。
【肥満】
肥満した体のすみずみまで血液を送り届けるために、心臓はよりポンプの力(収縮力)を上げなければなりませんので、血圧は高くなります。
また、太っているとすい臓から分泌されるインスリンの働きが悪くなり、インスリン抵抗性が起こりやすいことがわかっています。
インスリンは、食事で摂取した糖分がエネルギーとして使われたり、脂肪として蓄積されるように作用します。
太っている人は一般に食べ過ぎる傾向があるので、インスリンもたくさん分泌されます。
それが長く続くとインスリンの働きが悪くなり(インスリン抵抗性)、それを補うためにすい臓はさらに大量のインスリンを分泌するので、血液中のインスリン量が増えてしまいます(高インスリン血症)。
高インスリン血症は交感神経を刺激したり、ナトリウムを体内に留めるなど血圧を上げる原因にもなります。
しかも、インスリン抵抗性とそれにともなう高インスリン血症は糖尿病の直接的な原因になります。
糖尿病は、動脈硬化を促進する危険因子です。
肥満は高血圧と糖尿病を合併しやいので危険であるといえます。