人間の体は、水分50〜60%、固定成分(たんぱく質、ミネラル、糖質)20〜30%、脂肪15〜25%で構成されています。
固定成分の量はそれほど変化しませんが、脂肪の量は個人の体質や健康状態や生活習慣等で変動します。
標準とされる体脂肪率は男性15%、女性25%で、男性が20%、女性は30%を超えると肥満といえます。
肥満には本態性肥満(単純性肥満)と症候性肥満(随伴性肥満)の2種類があります。
本態性肥満は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで、余ったエネルギー源が脂肪として蓄積されることによって生じる肥満をいい、肥満の90%以上がこのタイプです。
症候性肥満は、他の疾患が原因で肥満になるもので、内分泌性肥満(クッシング症候群、ランゲルハンス島腫瘍、粘液水腫)、遺伝性肥満(ローレンス・ムーン・ビードル症候群、プレイダー・ウィリー症候群、中性脂肪蓄積症)、視床下部性肥満、薬物性肥満があります。
ここでは本態性肥満について取り上げます。
肥満における脂肪の付き方には皮下脂肪型(抹消型肥満)と内臓脂肪型(中心型肥満)の2種類があります。
皮下脂肪型は、内臓を取り囲むように脂肪が付き、特に下半身に付きやすく女性に多いタイプで、洋ナシ型肥満とも言われます。
ヒップに対するウエストの比率が0.7以下が目安となります。
このタイプは脂肪が安定しており、循環器系などの疾患へつながることが比較的少ないと言えます。
内臓脂肪型は、脂肪が腸の外側にある腸間膜に蓄積されます。
男性に多く、ウエスト辺りが太ってくるので、りんご型肥満とも言われます。
ヒップに対するウエストの比率が、男性1、女性0.8以上が目安になります。
内臓脂肪は皮下脂肪と違って代謝活性が高く、脂肪が蓄積されやすく、また分離して遊離脂肪酸になりやすい性質があります。
したがって、内臓脂肪が増加すると代謝異常が起こりやすく、他の循環器系などの疾患へつながりやすいと言えます。
特に内臓脂肪型肥満は下記の疾患を引き起こすと言われています。
・糖尿病 ・高血圧症 ・動脈硬化 ・狭心症 ・心筋梗塞 ・脳卒中 ・痛風 ・高脂血症 ・脂肪肝 ・胆石 ・関節炎(変形性膝関節症) ・睡眠時無呼吸症候群 ・性ホルモンの異常(無月経、月経不順、不妊症、性欲減退、インポテンツ)
■内臓脂肪値の測り方
お腹(ウエスト部分)の真ん中の脂肪をつまんで厚さを測る(Acm)。
わき腹の脂肪をつまんで厚さを測る(Bcm)。
ウエスト(cm)÷(A+B)=]の式に数値を代入します。
標準値は]=17で、17を超えた人は内臓脂肪型肥満の可能性が高いです。
なお、この計算方法は体脂肪率が30%以上の人に限り適用されます。
■皮下脂肪厚測定法
上腕背側部と肩甲骨下部の2ヶ所を皮厚計で測定します。
成人男性の場合35mm以上だと軽度肥満、45mm以上だと肥満になります。
成人女性の場合45mm以上だと軽度肥満、55mm以上だと肥満になります。
■標準体重算定法
標準体重と比較することで、肥満の程度を判定する方法です。
BMI(ボディ・マス・インデックス)指数がよく使われます。
BMI指数=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
22が標準値で、25以上を肥満と判定します。
逆に標準体重の出し方は、{身長(m)×身長(m)}×22になります。