悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚がんの中でも、最も悪性度が高いがんです。
皮膚の色と関係しているメラニン色素を生成するメラノサイトという細胞や、母班細胞(ほくろの細胞)ががん化したもので、黒子(ほくろ)のがんとも呼ばれます。
悪性黒色腫は、足のうらに発生することが多く(26%)、他には体のどの部分にも発症します。
悪性黒色腫の発症原因は、紫外線のほか、慢性的に刺激を受けている部分や、外傷ややけどの跡なども好発部位です。
さらに、色素性乾皮症の人は比較的若いときに発症するなど、遺伝的要因も考えられます。
悪性黒色腫(メラノーマ)には、悪性黒子型黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、末端黒子型黒色腫の4とのタイプがあり、症状がそれぞれ異なります。
【悪性黒子型黒色腫】
悪性黒子型黒色腫は60才以上に多くみられ、顔や首、手の甲など、日光が当たりやすい部位に多く発生します。
初期には褐色〜黒褐色の色素斑ができますが、これは悪性黒子と呼ばれる前駆症の状態です。
やがて色調が黒さを増し、大きさも拡大し、硬くなって腫瘤へと成長します。
悪性黒子黒色腫は、悪性黒色腫(メラノーマ)の中で占める割合は10%くらいで、4タイプの中で最も症例が少ないですが、ゆっくり成長するため治癒率は高いほうです。ただ、近年患者が増加傾向にあります。
【表在拡大型黒色腫】
表在拡大型黒色腫は、黒子(ほくろ)の細胞(母斑細胞)から発生すると考えられていて、全身のどこからでも発症します。
初期にはわずかに隆起した色素斑が出現し、やがて表面が隆起して、表面および辺縁とも不整となり、色調は一部が黒色になり濃淡が混在します。
表在拡大型黒色腫は、子供から高齢者まで広い年齢層で発生します。
比較的進行はゆるやかですが、悪性黒子型黒色腫に比べると治癒率は低くなります。
悪性黒色腫(メラノーマ)の中で占める割合は15%くらいです。
【結節型黒色腫】
結節型黒色腫は、全身どこにでも発症します。
成長がとても早く、早期に深部に進行したり、転移したりすることが多いので、悪性黒色腫(メラノーマ)の中でも最も悪性度が高い病型です。
症状は、形態では初期から隆起することが多く、山なり、半球状、有茎状などの形状を示し、色ははじめは褐色〜黒褐色で、成長するにつれて濃黒色や濃淡が混在する色調になります。
結節型黒色腫は、40〜50代に多く発症し、悪性黒色腫(メラノーマ)の中では30%を占めますが、近年はやや減少傾向にあります。
【末端黒子型黒色腫】
末端黒子型黒色腫は、悪性黒色腫(メラノーマ)の中では、日本で一番多いタイプ(45%)です。
主に足の裏、手のひら、手足の爪に発生し、中でも足の裏に多くみられます。
初期には、前駆症として褐色〜黒褐色の色素斑が出現し、次第に中央部を中心に黒色が強くなり、結節や腫瘤、潰瘍ができたりします。
爪にできる場合は、はじめは爪に黒褐色のすじが出現し、半年から1年くらいですじの色が濃くなって、幅も広くなり爪全体に拡がっていきます。
さらに爪が割れたり、色素が周辺の皮膚に拡がっていきます。
さらに進行すると、爪が取れて、その部分に結節や腫瘤、潰瘍が発生します。
末端黒子型黒色腫は40〜50代に最も多く発生します。
結節型黒色腫と比べると、進行は緩やかで。治癒率も高いです。